薔薇(バラ科バラ属 灌木、低木、または木本性のつる植物。・・・花期5~6月、9~10月) | |||||||
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薔薇は バラ(薔薇)は、バラ科バラ属の種(しゅ)の総称。 日本語で、「いばら」の転訛(てんか)したもの。漢語「薔薇」の字をあてるのが通常。 これは音読みで「そうび」「しょうび」とも読み。漢語には「玫瑰」(まいかい)の異称もある。 欧米ではラテン語: rosa に由来する名で呼ぶ言語が多く、別義として「ピンク色」の意味をもつことが多い。 季語は夏(「冬薔薇」「ふゆそうび」となると冬の季語になる)。 バラ属の植物は、灌木、低木、または木本性のつる植物で、葉や茎に棘があるものが多い。 葉は1回奇数羽状複葉。花は5枚の花びらと多数の雄蘂を持つ(ただし、園芸種では大部分が八重咲きである)。 北半球の温帯域に広く自生しているが、チベット周辺、中国の雲南省からミャンマーにかけてが 主産地でここから中近東、ヨーロッパへ、また極東から北アメリカへと伝播した。 南半球にはバラは自生していない。世界に約120種があり一般に「ばら」と呼ぶときは、 園芸品種としてのそれを指すことが多い。 現在では鑑賞用として栽培されることが圧倒的に多いが、 他にも通販でも知られているダマスクローズ(Damask rose)の花弁から 精油を抽出した「ローズオイル(Rose oil)」は、香水の原料やサプリメント、アロマセラピーに用いられる。 花弁を蒸留して得られる液体「ローズウォーター(rose water)」は、 中東やインドなどでデザートの香りづけに用いられ、日本でも化粧水として使用されている。 また、乾燥した花弁はガラムマサラに調合したり、ペルシャ料理では薬味として用いる。 日本では農薬のかかっていない花弁をエディブル・フラワーとして生食したり、 花びらや実をジャムや砂糖漬けに加工したり、 乾燥させてハーブティーとして飲用することもある。 |
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薔薇を分類すると 大きく分けて原種、園芸品種としてオールドローズ、モダンローズとなる。 オールドローズは1867年に発表された「ラ・フランス」より前の品種をいう。 野生の原種であるワイルドローズを含めるが、含めない場合もある。 主な系列としてガリカ、ダマスク、アルバ、ケンティフォリア(センティフォリア)など。 優雅な花形に豊かな香りが特徴である。オールドローズには一季咲きの品種が多い。 モダンローズは「ラ・フランス」以降のハイブリッド・ティー系、フロリバンダ系など。 現在一般的に見られるもので、主として四季咲き性、華やかな花形と色彩が特徴である。 その他には花弁の数による分類、花型による分類がある。 花弁の数による分類では一重咲き、半八重咲き、八重咲きに分類され、 花型による分類としては以下のように分類される。 平咲き・カップ咲き・ロゼット咲き・クオーター咲き・ポンポン咲き 剣弁高芯咲き・半剣弁高芯咲き・丸弁抱え咲き |
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薔薇の花言葉 花言葉は (帯紅)「私を射止めて!」 |
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薔薇を分類すると、次のようになります。 | |||||||
原 種 | ヨーロッパの原種 | ロサ・アルバ(Rosa alba) ロサ・カニナ(Rosa canina) ロサ・ガリカ(Rosa gallica) ロサ・キナモメナ(Rosa cinnamomea) ロサ・グラウカ(Rosa glauca) ロサ・ケンティフォリア(Rosa centifolia) ロサ・スピノシッシマ(Rosa spinosissma) ロサ・ウィクライアナ(Rosa wichuraiana) ほか |
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中近東の原種 | ロサ・フェティダ(Rosa foetida) ロサ・フェティダ・ビコロール(Rosa foetida bicolor) ロサ・フェティダ・ペルシアナ(Rosa foetida persiana) ロサ・フェッチェンコアナ(Rosa fedtschenkoana) ロサ・ダマスケナ(Rosa damascena) ほか |
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中国の原種 | コウシンバラ(Rosa chinensis) グリーンローズ var. Viridiflora 花弁・雄シベ・雌シベが葉に変化した品種、花期は長いが種子と花粉が出来ない。 ナニワイバラ(Rosa laevigata) ロサ・ギガンティア(Rosa gigantea) ロサ・プリムラ(Rosa primula) ロサ・マリガニー(Rosa mulliganii) ロサ・セリカナ・プテラカンサ(Rosa sericana pteracantha) ロサ・ユゴニス(Rosa hugonis) ロサ・バンクシアエ・ルテア(Rosa banksiae lutea)(モッコウバラ) ほか |
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日本の原種 | イザヨイバラ(Rosa roxburghii) サンショウバラ(Rosa hirtula) タカネイバラ(Rosa aciculaisis nipponensis) ノイバラ(Rosa mulitiflora) テリハノイバラ(Rosa wichuraiana) ハマナス(Rosa rugosa) 英:Japanese Rose, Rugosa Rose サクライバラ(Rosa uchiyamana) モリイバラ(Rosa jasminoides) フジイバラ(Rosa fujisanensis) ほか |
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北米の原種 | ロサ・キンナモメア(Rosa cinnamomea) ロサ・ニティダ(Rosa nitida) ロサ・カリフォルニア(Rosa california) ロサ・ヴィルギニアナ(Rosa virginiana) ロサ・パルストリス(Rosa palustris) ほか |
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品種改良に 使用された原種 |
ロサ・ムルティフローラ(ノイバラ)(Rosa mulitiflora) ロサ・ウィクライアナ(Rosa wichuraiana) ロサ・キネンシス(Rosa chinensis) ロサ・ガリカ(Rosa gallica) ロサ・アルバ(Rosa alba) ロサ・ダマスケナ(Rosa damascena) ロサ・ケンティフォリア(Rosa centifola) ロサ・フェティダ(Rosa foetida) ロサ・モスカータ(Rosa moschata) ロサ・ギガンティア(Rosa gigantea) |
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園芸品種 | オールドローズ | アルバ(Alba) ケンティフォリア(Centifolia) ダマスク(Damask) ガリカ(Gallica) ロサムンディ(Rosa Mundi) ブルボン(Bourbon) ノワゼット(Noisette) ティ(Tea) チャイナ(China) モス(Moss) ポートランド(Portland) ポリアンサ(Polyantha) ランブラー(Rambler) エグラテリア・ローズ(Eglanteria Roses) ハイブリッド・マクランタ(H.Macrantha) ハイブリッド・パーペチュアル(H.Perpetual) ハイブリッド・ムスク(H.Musk) ハイブリッド・モエシー(H.Moyesii) ハイブリッド・センパビエレン(H.Semperviren) ハイブリッド・ムルティフローラ(H.Multiflora) ハイブリッド・ルゴサ(H.Rugosa) ピンクグルーテンドルスト(Pink Grootendorst) |
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モダンローズ | ハイブリッド・ティ(Hybrid Tea) ピンクパンサー (バラ) フロリバンダ(Floribunda) ミニチュア(Miniature) つるハイブリッド・ティ(Climbing Hybrid Tea) つるフロリバンダ(Climbing Floribunda) つるミニチュア(Climbing Miniature) つる(Climbing) シュラブ(Shrub) イングリッシュ・ローズ(English Roses) 1969年にデビッド・オースチンが発表した、オールドローズと モダンローズの特徴を合わせ持つシュラブ(半つる性)のモダンローズである、 なお新たな系統が出来た訳ではない。国際登録ではシュラブローズで登録してある。 修景用(Landscape Roses) ハイブリッド・コルデシー(H.Kordesii) など |
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各地の有名なバラ園 | |||||||
はぼろバラ園 (北海道羽幌町) - 国内最北のバラ園。300種、約2,000株を栽培。 いわみざわ公園バラ園 (北海道岩見沢市) - 約4haの敷地にオリジナル品種のスカーレット・イワミザワをはじめ、国内流通の極めて少ないカウンティー・オブ・チェシャー、 皇太子妃雅子のお印でありバラの原種にあたるハマナスなど計490種、国内第7位(入園無料のものでは最大)の約8,600株を栽培。 円通院 (宮城県宮城郡松島町) - 通称「バラ寺」。バラ園もある。 双葉ばら園 (福島県双葉町) - 700種、国内第8位の約7500株を栽培。 東沢バラ公園 (山形県村山市) - 750種、国内第4位の約20,000株を栽培。 国営越後丘陵公園 (新潟県長岡市) 茨城県フラワーパーク (茨城県石岡市) - 500品種、国内第3位の約30,000株を有する。 国営ひたち海浜公園 (茨城県ひたちなか市) ぐんまフラワーパーク (群馬県前橋市) 敷島公園 (群馬県前橋市) 与野公園 (埼玉県さいたま市中央区) 伊奈町制施行記念公園 (埼玉県北足立郡伊奈町) 京成バラ園ローズガーデン (千葉県八千代市) - 700品種、国内第9位の約7000株を栽培。 谷津バラ園 (千葉県習志野市) - 旧・谷津遊園。 佐倉草ぶえの丘バラ園(千葉県佐倉市) 駒場バラ園 (東京都目黒区)- 明治44年開園。駒場にある。 神代植物公園 (東京都調布市) 生田緑地内ばら苑(旧向ヶ丘遊園内) (神奈川県川崎市多摩区) 港の見える丘公園 (神奈川県横浜市中区) ヴェルニー公園 (神奈川県横須賀市) 一本木公園(長野県中野市) - 別名バラ公園。1984年(昭和59年)に開園した後、須坂市在住の元高校教諭黒岩喜久雄が40年をかけて個人で 蒐集していたバラ180種180株を寄贈。度々バラ苗を追加して寄贈するかたわら、公園のバラの管理にもボランティアで 積極的に関わった。現在は570種1,200株が植栽され、春と秋の年2回バラまつりが開催されている。 指定管理者団体の一本木公園バラの会が「信州一」といわれるバラ園の維持管理にあたっている。 虹の郷 (静岡県伊豆市) バガテル公園 (静岡県河津町) - 国内第3位の1,100品種を栽培。規模は約5000本。 島田市ばらの丘公園 (静岡県島田市) - 350種類、国内第6位の約8700株を栽培。 花フェスタ記念公園 (岐阜県可児市) - 2003年世界バラ会議の優秀庭園賞を日本で初めて受賞。7,000品種・61,000株でともに国内第1位の規模。 中之島公園 (大阪府大阪市北区) 靱公園 (大阪府大阪市西区) - 2006年(平成18年)世界バラ会議で、福山市ばら公園と共に優秀庭園賞に選定された。 若園公園 (大阪府茨木市) 霊山寺バラ庭園 - 奈良県奈良市にある古刹霊山寺で新田伸三が手がけた庭園。開園は1957年。 須磨離宮公園(兵庫県神戸市) - 旧武庫離宮。本園内の平面幾何学式庭園の生垣でもある「王侯貴族のバラ園」 兵庫県立北播磨余暇村公園 (兵庫県多可町) 荒牧バラ公園 (兵庫県伊丹市) - 数々のバラの品種を生み出した西洋式庭園 RSKバラ園(岡山県岡山市) - 国内第5位の約15,000株を栽培。品種は300種。 ばら公園(広島県福山市) - 1956年(昭和31年)戦災復興事業で設置された南公園(当時)に付近住民が植樹・栽培した1000株の苗木をきっかけに、 1961年(昭和36年)から都市計画公園としてバラ花壇中心の整備が行われた。1976年(昭和51年)通称バラ公園を正式の公園名に、 1985年(昭和60年)にはばら公園に改称している。2006年(平成18年)世界バラ会議で、靱公園と共に優秀庭園賞に選定された。 よしうみバラ公園(愛媛県今治市)- 国内第10位の約6500株を栽培し、品種は400種類。 かのやバラ園 (鹿児島県鹿屋市)- 4,000品種・50,000株でともに国内第2位。 |
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