チューリップ(ユリ科チューリップ属)
花期・・・4月下旬~5月   草 丈・・・20cm~60cm程度
 
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 チューリップは
球根ができ、形態は有皮鱗茎。和名は鬱金香(うこんこう、うっこんこう)。
中近東ではラーレと呼ばれる。球根は食用としてかつては栽培されていた
アナトリア、イランからパミール高原、ヒンドゥークシュ山脈、カザフスタンのステップ地帯が原産。
原産地はトルコのアナトリア地方とされ、トルコ国内の宮殿(トプカプ宮殿等)や
モスク(ブルーモスク等)に貼られたタイルに描かれている。
日本で一般に栽培されているのは『Tulipa gesneriana(ゲスネル)』と呼ばれる品種で
生産地ではオランダが非常に有名で、各国へ輸出されている。
トルコからオランダにチューリップが伝わったのは16世紀頃。
日本のホームセンターや園芸品店で販売されている球根は、
ほとんどがオランダからの輸入である。和名の鬱金香(ウコンコウ)は、
この花の香りがスパイスまたは食品を黄色く染めるのに使われる
ウコン(ターメリック)のような、ほこり臭いことに由来する。
チューリップの花の香りは概してあまり良くないが、最近香りの良い品種も増えている。
1970年ころまでは、牧野植物図鑑に「ぼたんゆり」という和名が載っていた。
チューリップを品種で分類すると
主に栽培されているのはゲスネリアナ種 と現在ゲスネリアナ種以外の原種やそれらの改良種に分けられ
その配下で早生種、中生種、晩生種、その他の種別となる。
花言葉は
色でそれぞれ意味が変わってくるが全般的に永遠の愛情・愛の告白・思いやり・
正直・恋の告白・真面目な愛・誘惑・博愛・美しい瞳・名声・名誉 と愛が花言葉のテーマとなっている。
黄: 愛の表示・望みなき愛・名声・希望のない恋・正直・実らぬ恋・母の日
紫: 永遠の愛情・不滅の愛
赤: 愛の告白・愛の宣告・美しい瞳
白: 思い出の恋・思いやり・失恋・新しい恋
斑入リ: 美しい目・疑惑

神奈川県内では横浜市中区・横浜市(神奈川区)がチューリップをシンボルフラワーにしています

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チューリップを分類すると以下のようになります。 
ゲスネリアナ種 早生種 一重早咲き系
(Single Early)
 デュク・ファン・トールなど、いくつかの系統がある。現在は統一された。丈は低い傾向がある。有名品種は杏色のアプリコットビューティー、ピンクのクリスマスドリームなど。
八重早咲き系
(Double Early)
八重でも早く咲くもの。花弁は晩生よりやや少なく、丈は低い。草姿は華奢。ムリロという白い品種から突然変異で生まれた品種が多く、こうしたムリロの子供は120種を超える。有名品種はピンク色のピーチブロッサム(ムリロの子供)、黄色のモンテカルロがある。
中生種 トライアンフ系
(Triumph)
最も品種数が多い品種群。以前はダーウィン系(ダーウィンハイブリッドとは別)、メンデル系やコッテージ系などに分かれていたが統一された。有名品種は紫のネグリタ、赤と黄色のキースネリス、白のホワイトドリーム、赤いプロミネンスなどがある。特殊な花色の品種も最近オランダから多く輸入され、茶色っぽい色の「カイロ」、白に紫の絞りの「ズレル」、黒紫に黄覆輪の「ガボタ」などがある。
ダーウィン・ハイブリッド系
(Darwin Hybrids)
戦後に生まれたばかりの新しい品種群。ダーウィンとフォステリアナの雑種である。ダーウィンより大型でフォステリアナの耐ウイルス性を受け継ぐ。花色がやや乏しい。有名品種は桃色のピンクインプレッション、赤のアペルドーンとオックスフォードなど。アペルドーンとオックスフォードはオランダの町の名が付けられたライバル品種で、黄色の「ゴールデン○○(それぞれの品種名)」、オレンジと黄色の絞りの「ブラッシング○○」、オレンジに黄覆輪の「○○エリート」など、そっくりの変異種も生まれている。
晩生種 一重遅咲き系
(Single Late)
品種数は少ないが有名な品種が多い、ただ品種の寄せ集めとよく言われるように、この系統でも早生より早く咲く「イルデフランス」のようにさまざまな品種が存在する。有名品種は淡いピンクのピンクダイヤモンド、黒っぽい紫のクイーンオブナイトなどがある。
八重遅咲き系
(Double Late)
背が高く、茎が早生より強い。花弁は早生より多くなりやすい。有名品種はピンク色のアンジェリケ、白のマウントタコマなどがある。最近、花色が上下で紫と白の二段に分かれ、花弁の重ねの多い「アイスクリーム」という品種が注目を集めている。
ユリ咲き系
(Lily-flowered)
古代のチューリップはこの形が主流だったようだ。花弁の先が細く尖っているのが特徴である。多くはアクミナータと言う原種から出たもので、新旧で茎の強さが違う。有名品種は黄色のウエストポイント、オレンジのバレリーナ、白に赤の絞りのマリリンなどがある。
フリンジ咲き系
(Fringed Group)
花弁の縁がフリンジ状になっている品種。普通の系統の品種からもフリンジ化することもあり、赤花のクリスタルビューティーはアペルドーンのフリンジ化品種であるのがよい例。フリンジの強い赤花のバルバドスは蕾の時からサボテンのようだが、フリンジの弱いクリーム色のロイヤルスフィンクスは少し見ただけではフリンジかどうかわからないほど品種間でフリンジの強さが違う。有名品種はピンクのファンシーフリル、黄色のハミルトンなどがある。
ビリディフローラ系
(Viridiflora)
昔は一重遅咲に分類されていたが品種数が増え、独立した。この品種群は花弁中央に緑のラインが入るのが特徴。丈が低いアーティストを変異親とするグループと丈の高いスプリンググリーンの系統が多い。有名品種は白地に緑のスプリンググリーン、桃地に緑のグリーンランドがある。
パーロット系
(Parrot)
かなり古くからある品種群である。花弁のふちに荒い切れ込みが入る。一説では花の分化不良が原因と言う。古い品種は茎が弱いものが多いが、新しいものでは茎は丈夫である。普通の系統からパーロットに変異した物が99%。有名な品種は黄色に赤い絞りのフレーミングパーロット、白地に赤の絞りのエステララインベルト、紫のブルーパーロットなどがある。
レンブラント系
(Rembrandt)
ダーウィン系に羽状の斑が入ったもの。レンブラントを代表する画家たちが描いた、ブロークンチューリップにちなむ。ウイルスが斑入り模様の原因である品種は日本への輸入が禁止されているが、現在では品種改良の結果、健康でもレンブラント模様を持った品種も出来ている。似たものにビザール、バイブルーム(ビブロメン)、ローズと言った品種群がかつて存在したが現在はほとんど残っていない。
ブロークンチューリップ ウイルス病に罹ったチューリップのことで、現在では品種として認められていない。チューリップ・バブルの原因になったチューリップである。白地に赤のラインが入るセンペル・アウグストゥスなどがあった。
 その他 (Other Species) 早生種 カウフマニアナ系
(Kaufmaniana)
カウフマン氏の名にちなむ。
フォステリアナ系
(Fosteriana)
フォスター氏の名にちなむ。有名品種は白花のピューリッシマ、その子供で黄色と白のスイートハートがある。ウイルス病に強い。ダーウィンハイブリッド系の片親になる。
サクサティリス
(saxatilis)
プラエスタンス
(praestans)
一つの茎から複数の花をつける。
フミリス
プルケラ
中生種 グレイギー系
(Greigii)
グレイギー種の園芸品種群。グレイグ氏の名にちなむ。葉に紫の斑が入るものが多い。
リニフォリア
(linifolia)
その他 アクミナータ 原種の一つだが野生種は見つかっていない。花弁が細長いのが特徴。この品種を花粉親にして交配する事でユリ咲きの品種が得られる事がある。
 イスタンブールチューリップ  かつてイスタンブールなど、トルコで栽培されていたチューリップ。現在見られるチューリップよりも花弁が細長い。
 
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