訪問日:2003.04.27

JR青梅線・河辺駅下車、多摩バス/都バス「塩船観音入口」下車・バス停より徒歩10分
西武池袋線・入間市駅下車。西武バス「西東京市農協前」下車バス停より徒歩約15分
真言宗醍醐派別格本山塩船観音寺・寺史によりますと、古の昔、若狭の国で人魚の肉を食し永遠の命を得たと言われる八百比丘尼が、当山の開祖であると伝えられています。本堂は、木造・寄棟造り・茅葺で桁行七間、梁間六間の密教堂形式。内陣中央の本尊を安置する厨子は極めて精巧な作りで、内側右扉には普賢菩薩、左扉には文殊菩薩が描かれており、本堂と共に室町時代の建築で旧国宝建造物です。中に安置される本尊十一面千手千眼観自在菩薩(東京都指定有形文化財)は、木彫寄木造り立像、慈悲あふれる温容で鎌倉時代(文永元年)の造立で、宋朝様式の影響を受けた貴重な仏像です。秘仏ですが、当山年中行事に合わせて年四回開扉します。阿弥陀堂(国指定重要文化財)木造・単層・寄棟造り銅板葺。正面一間、側面二間の身舎にひさしを廻らせた、いわゆる阿弥陀堂形式ですが、簡素な技法であり、未完成のまま今日に伝えられたのではないかとも言われています。内部にはヒノキ材寄木造りの阿弥陀三尊像が安置されています。建立は室町時代。旧国宝建造物です。
塩船観音はつつじで有名です。昭和の第二次大戦後、信徒ご尽力により花の寺として整備が進められ、今日の姿があります。
毎年4月中旬から5月中旬にかけて『つつじ祭り』が行われ、約15種類1万7千本のつつじが、一望に見渡せる摺り鉢状の境内に早咲き・中咲き・遅咲きと順に咲き、例年4月末から5月のゴールデンウィークにピークを迎えます。赤、白、ピンクと色とりどりにつつじが咲き誇る5月3日の大祭には、真言宗修験道の柴燈護摩が焚かれ、山伏の行列、そして、真っ赤になった火の中を真言を唱えながら、火渡りの荒行が行われ、その壮大さは見事です。尚、塩船観音の境内を彩る花々はつつじだけではありません。つつじが終わると六月には山門付近一帯の紫陽花が咲き始め、雨の季節を鮮やかに彩ります。続いて七月には境内のあちらこちらに見事な山百合が芳香を放ち、夏には百日紅、旧盆を過ぎれば萩、そして阿弥陀堂への参道に並ぶ彼岸花…。季節の移ろいに合わせて美しい姿を見せてくれます。
大人(中学生以上)\300-/1回・小人(小学生)\100-/1回・団体(20名以上)\240-/1回・開園時間:午前8時〜午後5時
塩船観音寺
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