(四季咲き)(春咲き)(夏~秋咲き)(冬咲き)
クレマチスの豆知識
クレマチスの豆知識
クレマチス(四季咲き)開花期:4月中旬~10月(種類による)
四季咲きのグループには、上を向いて大きな花を咲かせるおなじみの大輪園芸品種のフロリダ系や、横や下向きに多くの花を咲かせる小、中輪のヴィチセラ系、チューリップ形やベル形でチャーミングなテキセンシス系・ヴィオルナ系、すらっと伸びて絡みつかず、下や横向きに咲くインテグリフォリア系などがあります。上手に品種や系統を揃えると、一年中花を楽しむことができます。
テッセン(原種・フロリダ系)

中国原産の原種。節々に小、中輪の花を長期間咲かせる、乳白色の花弁と花弁化した紫色のしべとのコントラストが美しい。和、洋どちらの趣も楽しめる。
‘フラウ・ミキコ’(早咲き大輪系)

青紫色の大輪花。黄色い雌しべとのコントラストがよい品種。丈夫で育てやすく、2度、3度と花を咲かせる。咲き始めの色合いは、なんともいえず美しい。
‘プリンセス・ダイアナ’(テキセンシス系)

節々に咲くチューリップ形のショッキングピンクの花は、細みで、多花性。生育旺盛で、アーチやフェンスなどに絡ませて、ダイナミックに楽しみたい。人気の高い品種の一つ。
‘アークティック・クイーン’(早咲き大輪系)

白花大輪、八重咲きで、ボリューム感のある品種。花弁の重なりがよく、立体的に花咲く姿が美しい。八重咲きの品種は花もちがよく、1輪で1か月近く楽しむことができるのも魅力。
‘這沢’(ヴィオルナ系)

コロンとした壺形の花は桃紫で、先端部はオフホワイトのツートン カラー。生育旺盛のうえ多花性で、つるを伸ばしながら節々に花をつけていく。一度は育ててみたい品種。
‘ブルー・ベル’(インテグリフォリア系)

和名はツクバネテッセン。木立ち性で、コンパクトにまとまり、鉢植えだけでなくロックガーデンなどでも楽しめる。青紫色のベル形の花を、茎の先端部に数輪咲かせる。株立ち状に育て、多数の花を楽しみたい。
クレマチス(春咲き)開花期:3月~5月ごろ(種類による)
早春から春にかけて咲く種類は、四季咲きタイプのクレマチスの前に花を楽しめ、とても魅力的です。
まず、早春よりニュージーランド原産のフォステリー系の花が咲き始めます。白、緑を中心とした小輪の花を、株いっぱいに咲かせます。常緑性で葉の形に特徴がある系統です。
次に開花するアーマンディー系は、中国原産の原種から生まれた改良種です。細長く光沢のある常緑性の葉は、アーチやフェンスなどに絡ませても、よく生育します。花色は白、ピンクなどで、芳香もあり、丈夫で育てやすい系統です。モンタナ系は、非常によく伸び、たくさんの花を咲かせる系統で、香りのよい品種もあります。
アトラゲネ系には、マクロペタラやアルピナといった高山に自生する原種の改良種が含まれ、やや暑さが苦手です。野趣ある可憐な花が下向きに咲き、花後の果球も魅力的です。
クレマチス・アーマンディー(原種・アーマンディー系)

中国原産の原種。常緑性で生育が旺盛なので、アーチやフェンスに絡ませて楽しむとよい。3月から4月の間、節々に数個ずつ、甘い香りのする花を咲かせる。
‘ウェッセルトン’(アトラゲネ系)

マクロペタラ系の園芸品種で八重咲き。4月に淡青色の花を下向きに咲かせる。マクロペタラ系のなかでは花は大きいほうで、多花性。やや夏の暑さが苦手。
‘エリザベス’(モンタナ系)
Clematis ‘Elizabeth’
4月、4弁の花を咲かせる。モンタナ系のなかでは、一番よい香りがする。生育旺盛で、ぐんぐんとつるがよく伸び、開花時には、株が花で覆われてしまうほど。冬は落葉する。
‘ピクシー’(フォステリー系)

3月から4月にかけて、黄緑色の小輪の花が、株全体に星をちりばめたように咲く。常緑性で、肉厚の小さな葉がとてもチャーミング。ハンギングバスケットやコンテナで楽しみたい。
クレマチス(夏~秋咲き)開花時期:5月~10月(種類による)
夏から秋に咲くクレマチスには、一見、クレマチスには見えない花を咲かせる種類が多くあります。株元(地中)からぐんぐんとつるを伸ばして、成長しながら長期にわたって、次々と花を咲かせます。四季咲き性の品種と開花を合わせて楽しんだり、剪定後、次の花が咲く間に咲かせたりと、利用方法も多彩です。
タングチカ系は、中国やヒマラヤの高山に分布し、クレマチスとしては珍しい黄花系です。淡灰緑色の葉も魅力的です。
ヘラクレイフォリア系は、日本や中国に自生するクサボタンの改良種です。大きな葉にすらっと伸びて立ち上がる茎は、絡みつきません。花は、ヒアシンスに似ています。
ヴィタルバ系は、日本や中国が原産で、花弁よりも目立つ雄しべが突き出して見える、ユニークな花を株いっぱいに咲かせるグループです。
フラミュラ系は、日本に自生するセンニンソウなどの改良種で、小輪の十文字形の花を株一面に咲かせ、芳香があります。
クレマチス・タングチカ(原種・タングチカ系)

中国、ヒマラヤに自生する原種。パウダーグリーンの細やかな葉の節々に、鮮黄色の花が1輪ずつ下向きに咲く。開花は6月から9月ごろ。花後の果球は、銀白色に輝き美しい。
センニンソウ(原種・フラミュラ系)

日本に自生する原種。白花4弁の小花が節々に、ときとして、株全体が白く見えるほどに多数咲く。芳香性で、開花は7月から10月。
サマー・スノー(ヴィタルバ系)

6弁の白花を、多数節々に咲かせる。丈夫で育てやすいので、フェンスやオベリスクなどに絡ませてダイナミックに花を楽しみたい。芳香性で7月から9月に開花。
‘ミセス・ロバート・ブライドン’(ヘラクレフォリア系)

7月から10月に、明るい藤紫色のヒアシンスに似た少しユニークな小花が、節々に咲く。木立ち性で葉柄が絡みつかないので、支柱などを立ててサポートする。
クレマチス(冬咲き):開花時期:10月~5月ごろ(種類による)
冬咲きのクレマチスもあります。白やアイボリーホワイトの下向きに咲くユニークな花は、派手さはないものの、十分に冬を楽しませてくれます。
冬咲きタイプのクレマチスは、常緑性と落葉性に大別できます。常緑性には、常緑性冬咲きタイプを代表する原種、アンスンエンシスがあり、夏に伸びたつるの節々に、花弁の先端がくるんと反転した花を咲かせます。落葉性には、夏に休眠して秋口から生育し、初冬にパラシュート形の乳白色の花を咲かせるシルホサ系があります。シルホサ系の花後の果球は下向きにつき、銀白色に輝いて美しいものです。そのほか、いくつかの冬咲きの原種があります。
クレマチス・シルホサ(原種・シルホサ系)

ポルトガルの原種。10月にまず一度に花が咲き、その後5月ぐらいまで、ぱらぱらと長期間、花が咲き続ける。乳白色の花に加え、花後の果球も魅力的。落葉性タイプ。
クレマチス・ナパウレンシス(原種・シルホサ系)

ネパールの原種。12月から1月ごろ、グリーンがかった乳白色の花が咲く。花弁からのぞく雄しべの褐色がアクセントになる。ユニークで特徴的な花が、つるの節々について咲く。落葉性タイプ。
クレマチス・アンスンエンシス(原種・カンパネラ系)

中国原産の原種。ベル形の白花が、つるの節々に多数咲く。12月から2月中旬ごろに開花。生育旺盛でぐんぐんとよく伸びるので、アーチやフェンスに絡ませて楽しみたい。
クレマチス・グレウィーフローラ(原種・カンパネラ系)

ヒマラヤ〜インド北部アッサム地方、ミャンマー北部原産の原種。株全体が細かな金色の毛で覆われているユニークな品種。12月から1月に、グリーンがかった毛むくじゃらのベル形の花を咲かせる。やや寒さに弱い。
リンク
相模原麻溝公園

クレマチス 5月中旬~10月下旬   全国的にも珍しい品種を揃え、約200種類、8,000株の花が外周フェンスを覆っています。毎年5月中旬にはクレマチスフェアを開催しています。
花菜ガーデン

クレマチス【花菜ガーデンではクレマティスと名表示版に表示】は、「ツル性植物の女王」と呼ばれる人気の植物です。“風ぐるま迷図(めいず)に約300品種500株のクレマチスを系統別にエリア分けして展示しています。
         
クレマチス(Clematis)は、キンポウゲ科 センニンソウ属のことで、クレマチス属ともいいます。
園芸用語としては、このセンニンソウ属の蔓性多年草のうち、花が大きく観賞価値の高い品種の総称です。
修景用のつる植物として人気があり、「蔓性植物の女王」と呼ばれています。
テッセン(鉄仙)およびカザグルマ(風車)はクレマチス(センニンソウ属)に属する種の名前だが、園芸用のクレマチスを指して「鉄仙」や「カザグルマ」の名が使われることもあります。
英国ではつる性植物の女王として位置づけられ、バラのパートナープランツとして親しまれています。
テッセンと呼ばれることもありますが、じつはテッセンとは、中国に自生している、6枚の乳白色の花弁をもち、雄しべが花弁化している一つの原種のことです。
クレマチスは、世界にたくさんの野生種、原種があり、これらの交配によって、多くの品種が生まれています。
クレマチスのなかには、1年に1回、スポット的に開花する一季咲きのグループのほかに、長期間にわたって花が次々と咲いたり、剪定すると繰り返し咲く四季咲きのグループがあります。
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