蝋梅:ろうばい(ロウバイ科ロウバイ属 花期・・・1月から2月 高さ2~4mの落葉低木) |
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ロウバイ(蝋梅、蠟梅、臘梅、唐梅)は名前に梅がついているためバラ科サクラ属と誤解されやすいが、別属である。 幹は、地ぎわから分枝して株状になる。早春のまだ寒さの厳しい頃、他の花に先立って、花の香りが強く、
蜜蝋に似た黄色のかわいい花を、葉の出る前の枝に多数つけます。
この植物は、英名で、"Winter sweet"と呼ばれ、寒い冬に、甘くて芳しい香りを一面に漂わせることに因んで、名づけられたのだと思う。
学名(属名)"Chimonanthus" も、ギリシャ語の"cheimon"「冬」と"anthos"「花」に由来します。 和名のロウバイは、中国名「蝋梅」の音読みであるが、「蝋梅」という名は、花の色や光沢が蜜蝋を連想させ、
花が駐細工を思わせることに由来するといわれています。 また、臘月(陰暦の12月)に、ウメに似た香りの花をつけることから、このように呼ばれるようになったという説もあります。
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ロウバイの花には、多数の花被片がある。これらの花被片のうち、外側のものは、大形で黄色であるが、内花被片は、小形で暗紫色です。
甘い芳香は、花に含まれている各種の精油成分によるもので、これらの成分がうまくブレンドされて、よい香りを放っています。
花やつぼみから抽出した蝋梅油(ろうばいゆ)には、下記の精油成分が含まれていて、薬として使用されています。
※ボルネオール・・・「龍脳」とか、「ボルネオ樟脳」と呼ばれ、ローズマリーや、ラベンダーなどにも含まれている。
コショウの佳い香りとハッカに似た味がある。 ※リナロール・・・スズランの花の香りのする成分である。ベルガモットの果実から得られる「ベルガモット油」や
「ラベンダー油」などにもエステルとして含まれている。 ※カンファー・・・「樟脳」と呼ばれている。クスノキ科植物に広く存在するが、シソ科植物にも、これを含むものが多い。
特有の香りと味がある。防虫剤としてよく知られている。 ※ファルネゾール・・・マメ科植物「キンゴウカン」"Acacia farnesiana"の花の精油成分である。
シトロネラ油、ローズ油、ネロリ油などにも精油成分として含まれている。キンゴウカンの花は、香水の原料に用いられる。 ※シネオール・・・カンファーのにおいのする成分で、ユーカリ油、カユプテ油などの主成分として含まれている。
花言葉:「先導」「先見」「ゆかしさ」「慈しみ」。
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ロウバイの育て方 |
「季節・
日常の手入れ」 |
徒長枝の剪定
ロウバイはその年にのびた枝に花芽を付けます。しかし、勢いよく伸びた枝や、間延びした長い枝にはほとんど花芽を付けずに、枝や幹の基部に付く短い枝に花芽を付ける性質があります。ですから長くのびた枝は落葉後すぐか、花後につけ根から20cmほど残して、短く切りつめます。
ふところ枝の剪定
ロウバイは短い枝を内側に向けて密生して生やします。短い枝であっても木の内側に向かってのびている枝は光をさえぎり株元まで充分日光が当たらない原因にもなりますので切りつめます。
その他の剪定
花が付いた枝はその後、5~6年くらいで短く切りつめます。
ひこばえ
根元から「ひこばえ」と呼ばれる長くて勢いのある枝がたくさん出てきます。2~3本を残してあまり大きくならないうちにかき取ってしまいましょう。 ひこばえは樹形を乱すだけでなく、株の栄養を消耗させる枝です。たくさん発生すると今までの充実した枝や幹の勢いを弱める恐れがあります。
一度植え付けたら移植は困難
植え付けは落葉時期に行う
長く伸びた枝には花芽はほとんど付きません
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「日当たり・
置き場所」 |
特に場所を選ばずによく育ちます。半日陰の場所でも育ちますが、花付きはよくありません。
できるだけ日当たりのよい場所で育てた方が花もたくさん見られます。
日本の気候によく合った樹木で、冬の寒さや夏の暑さにとりたてて気を使う必要はありません
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「水やり・肥料」 |
植え付けて根付くまでは乾燥させないように気を付けましょう。
肥料は油粕と骨粉を同量混ぜ合わせたものを株元に1~2握り施します。肥料を行う時期は2月下旬~3月上旬、8月下旬の年2回です。チッソ分の多い肥料を与えると枝が間延びしたり葉が必要以上に茂る原因ともなるので気を付けましょう。
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